2024.4.16

前掛け専門店Anything(エニシング)さんを見学しました。

とても久しぶりの投稿になります。
この時代、SNSを持たない私達ですが、毎日楽しく、そしてTRICKYは元気に活動しています!

ここ数年は、山梨県富士吉田市・西桂町の織物産地の産業PRに関わらせていただき
コロナ以前は、その関係で全国の産地見学など行く機会も多く、交流を重ねてきました。
今回はとても久しぶりの産地見学ということで、西桂町にある傘屋「槙田商店」さんと一緒に
愛知県豊橋市にある、前掛け専門店「Anything(エニシング)」さんに見学に行きました。

エニシングという屋号は、人と人が出会う=ご縁(えにし)が続いていく(ing)ことで役に立つ仕事をしたい
との想いから、社名を「エニシング(縁+ing)」にしたそうです。
2000年に創業され、当初は、漢字Tシャツの企画販売としてスタートしたそうですが
その後、日本に現在唯一残っていた前掛けの産地・愛知県豊橋の前掛け職人たちとの出会いがきっかけで
前掛けの制作をスタートしたそうです。

現在の織物産地界に、新規で工場を作ることは大変珍しく、
私たちの関わっているハタオリマチでは、未だ見たことがありません。

ここ数年で織物および織物関連事業にどんどん詳しくなっているのですが
この写真の装置は「整経(せいけい)」という
織物のタテ糸を揃えるための機械です。
織物には、糸に撚(よ)りを加えたり、染めたり、織ったりと…
とにかく1枚の生地を織るのに多くの工程があります。くわしくはこちら

その中のこの「整経」を行う機械、いわゆる整経機は山梨にもあります。
ですが、この整経機が「新しい」そして、「手作り」ってとこに個人的にはすごく驚き感動しました。
 そう、このエニシングさんの工場は、1から全部自分たちで作り上げた工場なのです。

・「前掛け」という文化の面白さ
・天然繊維、染料を使った素材へのこだわり
・その土地の歴史ある織機
・手作りの新規工場

ものづくりの環境への配慮であったり、ストーリーを重要視される時代。
エニシングさんは令和のものづくりの最骨頂なのではないでしょうか。

槙田商店の代表取締役 槇田洋一さん

壁面には織機の部品がきれいに管理されています。
インテリアとしてとてもかっこいい。

エニシングの代表取締役社長の西村 和弘さんと槇田さん

 

前掛け用の厚地綿の生地

工場の動力はこちらのモーター。
このモーターも社員さんが持ち上げて取り付けたそうです!

外観も素敵。ロゴが引き立っています。

織物工場は動いている動作音が大きいのですが
この立地はなんと新幹線の線路の真横に位置しているので
近隣の方ともなにも問題なく稼働できるそうです。
そんな場所と出会えるなんて素晴らしいご縁ですね。

綿の他に、シルクや麻などさまざまな天然繊維を使います。
これはガラ紡。

ずらりと並んだオリジナル前掛け。
前掛けは、紐で骨盤部分でぎゅっときつく縛ります。
これは立ち仕事や重たい荷物を上げ下げする人のために考えられたデザイン。
このような前掛けの歴史、機能性などのストーリーが海外で支持されているそうです。
ヨーロッパ、とくに個人のオーナーのセンスが光る店が多いフランスにファンが多いとのことです。
額に飾ったり、洋服のコーディネートとして楽しんだり、逆に参考になる活用方法がたくさん。

そして、とってもおしゃれなオフィス。
海外のデザイナーがここで滞在して制作することもあるそうです。
理想です…

ここではエニシングさんのブランドのことや、工場を見学させていただいたことを書きましたが
夜のお食事会では西村さんの経営哲学や、社員さんのものづくりへの愛や、パッションを肌で感じ
刺激的なお話を沢山伺うことができました。集合写真をカメラで撮り忘れて残念!!

最近はオンラインの会議が増えましたが、
こうやって熱量を持って作り上げる会社や経営者の方に実際に会うことって
大事だし、やっぱ好きだな!と感じた一日でした。

2024.1.1

2024年あけましておめでとうございます

旧年中は大変お世話になりありがとうございました。
本年もどうぞよろしくお願いします!

さて、2年ごとの年賀状のみブログ更新する日々になってしまっていますが…笑
私達は元気にやっています。

旧年中は、文化庁の日本遺産プロデューサーに任命していただいたり、❝1000年以上続く山梨ハタオリ産地❞ハタオリマチのハタ印に携わらせてながら、富士山の麓をずっと駆け回る日々でした。そんな私達の胃袋を山梨県富士吉田市で支えてくれているのが「糸力」です。スパイスカレーの先駆者であり、その味に糸井重里さんが惚れ込んでレトルトカレーを発売しちゃったほど、カレーがとっても美味しいお店なのですが、私達のおすすめは漬けマグロ丼。糸力のマスターが沼津から仕入れるお魚たちは絶品で、いつも唸りながらその旨味を噛み締めています。

そんなわけで、本年は私たちの元気の源「食べること」に注目して、お手軽薬膳ふりかけである「七味唐辛子」を年賀状でお届けすることにしました。この七味唐辛子は「糸力」オリジナルの配合で、山椒が効いていてクセになるおすすめの逸品です。糸力の七味唐辛子がなぜこんなにも美味しいのか不思議に思ってマスターに聞いてみたところ「カイエンペッパー (完熟した赤唐辛子を乾燥させた香辛料)を使っているところがポイントだね」って教えていただき、また心を射止められました。笑

心と体を健康に保ってくれる食事を楽しみつつ、本年も頑張ろうと思います!

そして、本年もみなさんが楽しく健康的な1年になりますよう祈念しています。

株式会社トリッキー   高須賀文子 毛利朋子

2022.1.1

2022年あけましておめでとうございます

みなさんお元気でお過ごしですか?

コロナ禍で、動けぬ日々が続いていましたが、私達の取り柄である「魅力の発信」をするため、2021年は❝1000年以上続く山梨ハタオリ産地❞ハタオリマチのハタ印に携わらせていただき、富士山の麓をずっと駆け回っていました。

そういった活動を続ける中で、より一層地域やものづくりに対して強い想いを巡らせていました。そして、地球環境のことを考える時間もたくさんありました。

そこで、私たちが出来る第一歩として、今年の年賀状では蜜蝋ラップを作ってみることにしました。

写真の素敵な布は富士吉田市にある織物工場TENJIN-factory(テンジンファクトリー)さんのリネンです。ちなみに、エジプトのミイラもリネン(麻)で巻かれていたくらい、リネンは非常に強い繊維です。大切に使えば、孫の代まで使えると言われています。テンジンさんのリネンを使っていると小林新司さんが織っている姿が浮かぶので、大事に大事に、とても大切に使いたくなります。

どんな感じで織物が織られているか気になった方は、動画でチェックしてみてくださいね。

洗えば何度でも繰り返し使うことが出来る蜜蝋ラップのことをずっと気になっていたのですが、御縁をいただきwa_on works(ワオンワークス)さんに作っていただきました。蜜蝋ラップは野菜も呼吸できるそうなので、ハーブや野菜を包んだり、ちょっとしたお菓子を包むラップの代わりにとても良さそうだなぁと、今から使うのが楽しみでしかたありません。

大事に使えば1年くらいは使用できるそうです。色移りや折り目がついてしまうことがありますが、ご愛着いただければ嬉しいです。

最後に、蜜蝋ラップのお手入れと使用上の注意を記載しておきますね。

【使用上の注意】
・洗い終わったら布で優しく拭くか自然乾燥させ、折らずに常温か冷温所で保管してください。
・冷たい水で洗って乾かしてください。洗剤はアルコールが入っているものだと蜜蝋や樹脂が溶けてしまうことがあるので避けてください。汚れがひどいときはアルコール不使用の洗剤を少量つけて洗ってください。
・蜜蝋ラップは熱に弱いため、お湯で洗わないでください。
・ミツロウが溶けはじめる温度(融点)は60度前後です。熱湯や蒸気などの高温、火気に近づけないようご注意ください。
・電子レンジ、オーブン、食洗機、乾燥機にはご使用になれません。
・消毒できないため、生肉や魚など生ものへの使用はお避けください。
・かんきつ類など酸の強い食品や色の移りやすい食品へのご使用はお避けください。
・ミツロウを使用しておりますので、満1歳未満のお子様の口に入るものには使用しないでください。
※ミツロウは、はちみつから作られているため

ブログをなかなか更新できずごめんなさい。。
近況報告は、高須賀文子のFacebookに綴っているので、気が向いたら覗いてみてください。

本年も、次の未来を育む活動ができるよう頑張りたいと思います!

みなさまにとって明るく楽しい一年になりますことを祈念しています。

2018.1.1

2018年あけましておめでとうございます!

あけましておめでとうございます!

旧年中は大変お世話になりました。

早いもので、本年はTRICKY10年目を迎えます。
物事に真摯に向き合い、デザインを通じて豊かな表現を発信し続け
更に自分たちの”らしさ”を磨く年にしたいと思います。

またみなさんと楽しい場所でご一緒出来れば幸いです。

株式会社トリッキー   高須賀文子 毛利朋子

2017.10.10

ハタオリマチフェスティバルvol.2

10月7-8日に開催されたハタオリマチフェスティバルvol.2
大盛況のうちに幕を閉じました。

山梨県富士吉田市・西桂町の1000年以上続いた織物産地を
次の世代に繋げるためのプロジェクト
ハタオリマチのハタ印》では
産地初の試みとして、生地販売を行いました。

技術力が高すぎて世界のトップブランドや高級ホテルの
受注生産をしていたら、この産地が織物産地だってことを
みんなが知らなくなっちゃった。おかげで後継者問題に直面してあと5年もしたら
織物つくれなくなっちゃう。そりゃまずい!!

ってことで、立ち上がったのがハタオリマチのハタ印です。
1000年続いた産地が音もなく、なくなっちゃうなんて悲しいもんね。
 TRICKYはハタ印のCI計画・WEBデザイン&運営・広告制作等
全面的なデザインディレクションで携わらせていただいています。

最初のお客様は、5時起きで横浜からいらっしゃった方!
いろんな生地屋さんに行ったけど
こんなに面白い生地は他で見たことない
しかも産地価格で手に取りやすいと、とても喜んでいました。

 

タグづくりからパッケージ制作、販売サポートまで手伝ってくれた
武蔵野美術大学・東京造形大学・中央大学の学生さん。
お力添えいただき、本当にありがとうございました!

みんな産地めぐりを楽しんでくれたかな〜?

 まちなかではおしゃれな雑貨屋さんや古道具屋さん
美味しいごはんや展示、トークイベントなどなど…

どこに行ってもまじで楽しい。
そして、どこに行っても笑顔が溢れている。
いいイベントだなぁ。

土屋さん、藤枝さん、赤松くんおつかれさま!

ハタオリマチのハタヤで働く通称「ハタジョ」による
ロゼットワークショップも開催していました。

150年以上続く傘生地を織るハタヤ槇田商店のみさとちゃん。

あ、気づいた!

すずなちゃん。かわいいなぁ。
みんなでお仕事が終わってから夜な夜な準備したんだって。
ここでは、富士吉田・西桂のハタヤさんの生地をふんだんに使って
たのしいロゼット&タッセルを作ることができました。

TRICKYでインターンをしてくれているりおちゃんと
一緒にロゼットづくりに挑戦です。

宮下珠樹さんのテキスタイル展もちょう見応えありました〜!
組織(テキスタイルの糸を設計したりするデザイン)の魔術師です。
世界のトップブランドから注文される生地による圧巻の展示でした。

 

ゴッホという生地の前で、たまきさんと一緒に撮ってもらいました。
わーい!まるでトリックアート。

竜康さんの写真展&流しの洋裁人も素敵でした。

竜康さんは、建築を学びフォトグラファーとしても
雑誌等に掲載される方なのですが
最近、クリエイティブなテキスタイルに目覚めた
産地の中でも今注目されているハタヤ(機屋)さんです。

そんな竜康さんの生地を使ってお洋服に仕立てていただける贅沢な企画。

 

一史さんとも遭遇。
わからないことがあったらなんでも教えてくれる
とっても優しい、富士吉田のキーマンです。

レセプションパーティーでは、ネクタイを織る渡小織物の太郎さんが司会。
落ち着いた口調と面白い引き出しで会場を盛上げます。

ハタフェス実行委員長の赤松くんが乾杯!

羽田忠織物の羽田さんとTENJIN Factoryの小林さん。
お二人ともものづくりへの姿勢がかっこよくて大好きです。

ハタオリマチのハタ印ディレクターの活良による「ダー」

ハタオリ工場祭を企画してくださった藤枝さん。
本当に素敵なイベントをありがとうございます!

深く濃厚な夜を堪能したお次は二日目。

ハタ印が出店していたまるさくたなべは、
日本中からテキスタイルにまつわる織物事業者さんや
デザイナーさんが集まっていました。

最初にご紹介するのはレピヤンリボンさん。
福井にある細幅織物(リボン)を織る会社さんです。

実は、レピヤンリボンさんのCI計画やECサイトデザインも
TRICKYで手がけさせていただきました。
久しぶりの再会で嬉しかったです。


SANKAKU QUILTさん


ハタオリマチの糸商フジチギラさんによる
シルクを染めるワークショップ 

富士北麓高校のかわいい学生かえる舎による
織物の耳と使ったワークショップ。
 

似顔絵も描いてもらいました。
可愛いりおちゃん。どんな似顔絵になるかなー?

ほぐし織りの舟久保織物とイイダ傘店飯田さんによる
最後を締めくくるトークイベント。

す…すごい人です!!
M-2の方まではみ出てたらしいですよ。
(M-2はフジファブリックがよくたまってた喫茶店です)

小学校の体育館で行われたクロージングライブ。
WATER WATER CAMELが1日だけ復活する伝説の日です。
森ゆにさんと田辺玄さんの曲が聞けるとウキウキ。


エントランスには、ハタ印&ハタフェス合同BBQのときに
みんなで一筆ずつ筆を入れて作ったハタが飾られていました。

セットが素敵すぎてすでに号泣。


森ゆにさんと田辺玄さんによるハタオリマチノキオク。

WATER WATER CAMELのみなさんと土屋さん。

“水平線の見える丘でお祝いしよう
いつかまた会える日まで笑顔忘れずに

今日も昨日と同じ風景がキミをまっている
なんて素敵な毎日だろう。時を止まれ!”

みんなで肩を組んで大合唱のアンコール。
たのしい2日間でした。

ご来場いただいたみなさま
力を貸してくださったみなさま
本当にありがとうございました。
そして関係者のみなさま、本当にお疲れ様でした!

また来年も、ハタオリマチで会いましょう!

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